2008/01/13

たいくつ


「退屈すぎて眠くなるワ」

このごろ、家の中では、こういう格好でいることが多い。

犬との遊び方を知らない飼い主家族に囲まれて、このままでは退屈病にかかりそう。

そのせいなのかどうなのか、よく眠る。
散歩から帰ったら、トロトロ。

食事の後も、ウトウト。
もちろん夜は、ぐっすり熟睡、ビクともしない幸福者。



フラフラと外へ出て、遠くを眺めるリリー。
今にも吐息がもれそうだ。

雪が降るようになってから、首と肩のあたりの毛が豊かになった。
こんなに良い外套をまとっているのに、外で遊べないなんて・・・
せめてもの景気づけに、大きな声を上げてワンワンと吠えると、「うるさい!」と怒鳴られる。

雪の好きなリリーの歓声と、雪の嫌いなヒトの罵声。
リリーから見れば、雪が積もって街全体が公園と化したのだ。
胸躍るリリー、だがヒトは踊らない。
背中を丸め、顔をしかめ、雪の中から早く逃げることばかり考えている。

孤独なリリーにとって、雪は天からの贈り物。
空からやってくる友達。
遊べる楽しい玩具。