雪の小川原湖湖畔で遊ぶ。 |
青森市と違って、小川原湖周辺は晴れて光があふれていた。
だが、風が強かった。
走り回るリリーの顔は、風を受けてオオカミのような面相になった。
嬉しい犬は、湖畔や湖の氷の上で遊び回っていた。
リリーは氷結した湖の上を歩くのは生まれて初めて。
これが初体験なのだと、知ってか知らずか、まだ薄い氷の上もスタスタ歩いている。
岸近くの、湖の底が透けて見える氷の上も怖がらない。
初体験だから怖さ知らずなのだ。
氷結した小川原湖で遊んだ体験を持つ犬も少ないだろう。
こういう体験が、犬自身の見識を広げるだろうか。
おそらく、そんな事は無い。
リリーは遊びの中に全てを忘れ、遊びの喜びだけを獲得しているように見える。