朝の散歩はずんずん歩くぜ。 |
気持ちの良い秋晴れ。
散歩に出て、ずんずん調子よく歩いていたリリーだが、コース半ばで立ち止まってしまった。
秋にしては、ちょっと暑い朝。
リリーの頭は、夏へ 「フラッシュバック」している。
こういう暑い日は熱中症に気をつけなくては、と思ったりしている。
その対策は、木陰で涼む。
だが、リリーは日向に立ち止まったままだ。
秋にしては、ちょっと暑い。 |
夏の思い出に浸っているのか。
陽を浴びることによって、夏の記憶がよみがえる。
立ち止まったリリーの頭のなかで、夏の記憶が走り出す。
そのスピード感に酔いしれているリリーの目つき。
今年の夏は暑かったが、あれはあれで良かった。
過ぎてしまえば、良いことしか思い出さない犬の性格。
だからいつも尻尾を振っているのさ。
リリーにとって、記憶は断片でしかない。
連続する記憶は、現実への対応の妨げになる。
その断片が、陽の光のきらめきのようにリリーに訪れる。
「あれっ?」
と思ったまま、動きが止まる。
秋晴れの日の散歩で、立ち止まってしまった犬。
ちょっと記憶が連続しているのかな・・・・・・。
ハァハァハァ。 |
ちょっと休憩。 |