犬の空間感覚

水際へ下りる段々。
海辺の散歩コースと言えば、いつもは新中央埠頭か青い海公園なのだが。
今日は、港町のちょっとした公園に来た。
晴れて暑い日だが、まだ本格的な夏の暑さじゃない。
リリーは、はじめての場所が気になるのか、あちこちを歩き回ってチェックしている。

でも、はじめての場所で気持ちが新鮮になるのか笑顔が絶えない。
マンネリは嫌なのだ。
マンネリは愛じゃない。
犬ってそういうものさ、と笑っている。

いろんな場所へ行くってことは、犬の空間感覚が広がるってことかもしれない。
海や川や山や原っぱや。
そして雪の山。
いろんな場所へ行った体験が犬の思い出になる。
その思い出が、犬の空間感覚を押し広げる。
そんな気がする。

リリーは、家のなかで何度も思い出の追体験を繰り返す。
だからこの頃、遠くを見る目つきで物思いに耽ることが多くなった。
ああ、空間感覚を広げているのだね、と私は思う。
私自身も、犬と行動しているうちに、私の空間感覚が広がっているような気分になる。

リリーは、歳をとって身体能力が落ちてきたが、物思いに走るスピードは速くなった。
たぶん、広がった空間感覚に追いつこうとしているのだ。
リリーは、港町の海辺の公園を散歩しながら、いつか行った夏泊半島の海を思い出している。
そんな感じの顔だね。

雲を背景に笑顔。

石の上は暑い。

暑くても笑顔。

公園の上の、雲がいいねえ。

雲の下の犬。

海を背景に笑顔のリリー。

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