2008/08/13

犬と行った恐山

宇曽利湖の浅瀬を歩くリリー。
お盆の13日に下北半島の霊場「恐山」へ行った。
お盆だから、これには何か深い意味や理由がありそうだが、それは無い。
単なる観光目的で恐山見物に行ったのだ。
上の写真は、恐山のカルデラ湖「宇曽利湖(うそりこ)」に入ったリリー。
極楽浜の美しい湖岸から遠浅の砂利浜が沖の方に平坦にのびている。

岸から15〜6メートルぐらい入ったところでも、水面がまだリリーの腹下あたりの水深だ。
いつもなら、泳げるところまで跳んで行くのだが、今日は岸との間隔をキープしている。
茫洋とした広がりに臆したのか、硫化水素の匂いが気になるのか。
宇曽利湖に流れ込んでいる沢。
宇曽利湖に流入している「硫黄泉分」を含む沢。
硫化水素は宇曽利湖の湖底からも湧出しているとのこと。
恐山は活火山であるらしい。
ちなみに、恐山という独立峰は無い。
大雑把だが、このあたりのエリアが恐山なのだそうだ。
恐山山地という地名もあって、これはカルデラ湖宇曽利湖の外輪山とそれに囲まれた地域を示すそうである。
いずれにしても、この硫化水素臭と溶岩の山肌とぐるりの外輪山を見れば、宇曽利湖がカルデラ湖であることがよくわかる。
宇曽利湖の岸を歩くリリー。
強酸性の沢をおそるおそる見物しているリリー。
リリーは水や土の匂い、地形の違い、などで恐山を、われわれ以上にストレートに体感しているのかも知れない。
地を這う視線は、われわれとは違う世界を見ていると思う。
あくまでも、ちょっと変わった地形だな、というリリー独自の感想でね。

ヒトはちょっと変わった地形にロマンチックな思いを被せてしまうが、どんな異様な地形も犬にとっては連続する地形のひとつでしか無い、と思う。

サラミの形をした山があって、サラミの匂いが谷に漂っていれば、リリーの感傷は大きく揺れ動くかもしれませんが。
そういうことでも無い限り、犬はその犬自身の分析的な感覚で、霊場でも戦場でも淡々とうろつき回る。
広い駐車場。駐車場の奥が山門。
駐車場の向こうは「恐山菩提寺」の山門。
ここをくぐるには入場料が必要です。
恐山菩提寺の境内。
恐山は火山であるから、ところどころ、火山性ガスが噴出している。
無縁仏の看板が立っている。
大畑川で泳ぐリリー。
ついでに薬研温泉も見物した。
恐山からは、山道をクルマで40分ぐらい。
リリーが泳いでいる川は、薬研渓谷を形成している大畑川。
はぁ、疲れた。
大畑川の清流。
奥薬研温泉の露天風呂に入ろうとしたのだが、この時期沢沿いの露天風呂は虻がたかってきて大変そうだったので中止。
リリーだけが、虻にも負けず、大畑川のスイミングを堪能したのだった。

川沿いの青森ヒバの森も、津軽半島のヒバ林とは趣が違って、見事なものでした。