噴水の縁に上がろうとしないリリー。 |
この地方の気温は低めが続いて、時期的には夏真っ盛りのはずが、ちょっと寒い。
公園の噴水も、「真夏?」に向けて本格的に始動と言いたいところだが、プールの中央のメインの装置はまだ水を噴き上げていない。
あまりに夏の気温が低くて、噴水に元気が無いようだ。
噴水プールのサイドの装置が水を噴き上げ始めると、リリーはプールの縁に上がろうとしなくなる。
水が好きで水泳が好きな犬だが、どうも、勢いのあるものは怖いらしい。
リリーは、噴き上げている水を水と思っていないのだろう。
ちょっと危険な物体と見ているのかも知れない。
風呂場のシャワーは怖がらないのに。
噴水は、風呂場のシャワーよりも大きくて勢いがあるからだろうか。
大きな白い泡が音をたてて弾けるのが苦手なのだろう。
川の、ちょっとした急流なら喜んで飛び込むのに、海の波打ち際はダメみたいだ。
白い泡だらけの波頭が向かってくると、リリーは後ずさってしまう。
いろんなものに怖がるリリーだが、自動車は怖がらない。
車がビュンビュン走っている道路に、平気で飛び出そうとする。
これは、犬全般に言えそうなことだ。
見た目の怖さよりも、本質的な危険を感じ取ってほしいとヒトは思うのだが、そうはならないようだ。
車が急ブレーキをかけると、リリーはその音に怯える。
目よりも耳で危険を察知しているということなのか。
噴水や波頭の形よりも、犬は、水泡の弾ける大きな音に怖さを感じているのかも知れない。