2008/05/09

犬の目




目の表情が豊かだということもあるが・・・・・。

よく見ると、どこか似ている。

かつて出会った人達の、様々な眼差し、顔つき。

その人達が、じっと見つめているような視線。


「ひさしぶりだね、どうしてる」
「なつかしいね、何年ぶりかしら」
「元気そうじゃないか」

晴れた空から、かつて聞き慣れた声が降り注ぐ。

犬の顔は、ヒト以上にヒトらしい、という言い方は変かな。
ヒトは表情をつくれるが、犬はつくれない。
気持ちが直に顔に出る。
気持ちって、こうも揺れ動くもんなんだな。
犬の顔を見て、ヒトの気持ちのことを思い起こす。

風に揺れる桔梗の花。
うつむいて、物静かだ。

犬も、うそ泣きするらしい。
そう本に書いてあった。
それはヒトの解釈。
犬にとっては、うそのようでうそでない。

うそもホントもないのですワン。
みんな、ありのままなのですワン。

ヒトなつっこいのもありのまま。
わがままなのもありのまま。
与えられた生活ではあるけれど、ありのまま生きる。
それが犬の生き方。