2012/04/16

タヌキ(狸)と対決して、吠えまくる犬

なんと、タヌキじゃないか。
昨日のスキーハイキングの帰り道の出来事です。
リリーが何かに向かって、丘を駆け上がりました。
私はそのまま駐車場に向かって歩き続けましたが、後方であまりにもリリーが吠えまくるので、気になって引き返したのです。
すると、写真の出来事、タヌキとの遭遇です。


リリーは、尾を立てて、小さなタヌキに向かって始終吠えまくっています。
低音のリリーの吠え声が谷に響き渡って、大変な騒ぎです。

相手のタヌキは、低く構えて、歯を剥き出して臨戦態勢。
時々、キーッとかシャーッとか唸って、リリーを威嚇していました。

リリーはちょっと浮き足立っているようでした。
未知の動物に興味と恐怖を感じているようでした。

臆病なリリーは、タヌキが逃げ去ってくれることを願っていたようです。
その方が、大きい動物としてのリリーの体面が保てます。

このタヌキさんは、野生動物の使命に忠実です。
根性がすわっています。
敵に背を見せない覚悟なのです。

「リリー、来い!」
「リリー、帰るぞ!」
私は写真を撮りながら大声で叫びました。

どちらが傷ついても困るからです。
それ以前に、犬と野生動物との接触は避けなければなりません。
病原菌の相互感染が懸念されるからです。

ともかくも、リリーの方が、タヌキさんの必死の攻撃で傷ついて敗走するのでは、と私は想像しました。

リリーの怪我で、動物病院の代金が高くつきそうです。

万が一、リリーがタヌキさんに噛みついて、まぐれ勝利したら大変です。
野生の動物を犬が傷つけるのは、犬の持っているかも知れない伝染病の拡散につながる可能性があるからです。
生態系に影響を与えると言う、ややこしい問題が発生します。
それに、目の前のタヌキさんが傷ついたら気の毒です。

リリーにとっては、「噛みつく癖」が付いたら大変です。

私の5〜6回の呼びかけに、リリーは向きを変えて、私の方にもどって来ました。
もどる途中、一度もタヌキさんを振り返りません。
リリーは、ほっと安堵した様子でした。

「タヌキに威嚇されて、すごすご退散するのではありませんよ。」
私が呼んだから、仕方なく帰ってやるんだ、というような格好の付け方でした。

タヌキさんは、ずっと私達を睨んでいました。
リリーが、またタヌキに向かって行ったら大変と、私は足早に進みます。
その心配はありません。
リリーも足早に付いて来ます。

私が振り返ったら、タヌキさんは、まだ私達を睨んでいました。

なかなか逃げないタヌキ。
リリーに飛びかかろうとしているタヌキ番長。