遠くを眺めるリリー。 |
すっかり春めいてきたこの頃。
豪雪だった冬の雪も少しずつ消えかかって、残雪の上には冬の間、風で落下した小枝などが姿を現わして散乱状態になっています。
例年なら溶けて消えてしまっている時期なのに、公園とか空地にはまだ大量に雪が残っています。
その雪の上におすわりしてリリーは遠くを眺めているようです。
何かの匂いを待っているふうでもあります。
人には知る由もない、犬だけの思念の世界に入り込んでいるのか。
大雪だった冬の記憶と、おだやかな春に対する期待感と、美味しいおやつと、犬の友達のことがリリーの脳の宇宙の中で渦を巻いているのかもしれません。
じっと佇んだまま、この場を離れようとしませんでした。
公園の外れの立ち木の枝の上でカラスが寂しそうに鳴いた時、リリーは重い腰をあげて、また、のそのそと歩き出したのです。
アップです。 |
匂い嗅ぎに夢中。 |