犬が留守の犬小屋。 |
小雨模様だったので、リリーは犬小屋の中へ入って、行儀よくしているのだろうと想像して来たのだが、犬は留守。
今日は夏至で、だんだん晴れ上がって気温が上がるという天気予報だ。
家の者が犬好きの親戚の家にでも、リリーを連れていったのだろう。
「空っぽの犬小屋匂う夏至の雨」
広瀬孝子という人の句である。
犬の存在感が、寂しさとともに強く匂う句だと思う。
ヒトの暮らしや犬の生活が、夏至という「宇宙観」にすーっと届いていくのを感じた。
「空っぽ」という言葉には、脱力感と荒涼感が満ちている。
いなくなった犬の、日常やその動く姿が、じわっと伝わってくるようだ。
いなくなった犬の、日常やその動く姿が、じわっと伝わってくるようだ。