2012/05/17

犬の空間感覚

道路は目的に向かう空間。
犬は、その場その場の空間で、行動パターンを決めるようです。

それは、犬が勝手に決めた訳では無く、飼主と長い時間、行動を共にしている間に決定されつつある「認識」のようなものなのかも知れません。

家や建物、塀に挟まれた細長い空間である道路は、犬にとって移動する空間です。

移動しながら、いろいろな「物」や「事」を発見する空間でもあります。

道路を歩いているとき、リリーは、私の脇に従って歩くようになりました。
以前ほど、ジグザグに歩いたり、「道草を食ったり」しなくなったのです。

アスファルトやコンクリートの道路は、緑豊かな公園と公園を繋ぐ通路であるから、ただ通過するだけの空間であるという認識がリリーのなかに定着しつつあるようです。

道路では、知り合いの犬に出会うか、他の犬のオシッコの匂いを嗅ぐ以外は、ほとんど立ち止まりません。
楽しい公園を目指して一心に歩いている様な感じです。

犬の表情は、公園で最も生き生きとしたものになります。
視線をあちこちに飛ばし、私の目を見て「早く遊ばせろ」と要求します。
広い公園では、私はリードを離しませんが、ある程度、犬の行きたい所へ犬を進めています。

散歩が終わって犬小屋に繋ぐと、犬は、とたんに沈んだ顔つきになります。
おやつを食べる表情も、それほど晴れ晴れとしたものではありません。
仕方ないなぁ、というつまらなそうな顔つきをします。

犬小屋に繋いでいる時が、いちばん「無駄吠え」が多いようですから、クサリに繋がれる犬小屋はもっともストレスがたまる空間なのでしょう。

犬の生活にとって快適な空間が、これからの犬小屋の課題です。
犬はヒトの暮らしにに寄り添って生きる動物ですから、ヒトが居ても楽しい空間が、犬小屋の理想でしょうね。


空地や公園は走り回る空間。

小屋の前は、休憩空間。散歩の後のサラミ付ガムを頬張るリリー。

小屋の前は、クサリに繋がれて、ひとりぼっちの寂しい空間。