2012/05/19

犬の感覚とヒトの感覚

公園内の道を散歩。
散歩の公園で、犬は草には関心を示すが、花には無関心です。

奇麗な色彩とか、興味無いみたいです。
公園のチューリップの花壇の方に連れて行っても、花には見向きもしません。

花壇のレンガの上を歩いて通過するだけ。

やはり、犬の色彩感覚はヒトとは違うようです。

犬は、色の識別能力が低いと言われています。
色に関しては、ヒトとは違う色に見えているのだそうです。

盲導犬は信号の色を見分けなければなりません。
あれは、色を見分けているのではなく、色の明暗を感知しているということらしいです。
犬は、色の識別能力は劣っていても、明暗を感じる力は人間より優れていると言われています。
これはあくまでも、そうであるらしいという話です。

現代のヒトの暮らしは、色彩に囲まれています。
ヒトの趣味の多様化が、様々な色彩環境をつくっているのでしょう。

犬は、ヒトが興味を抱くものに興味を示すように、私は感じています。
太古よりヒトと一緒に生活して来た犬が、本当に色彩に対して鈍感なのか、どうか疑問です。

ヒトと一緒に暮らすなかで、少しずつ色に対して興味を持ち始めているかも知れません。
これは私の憶測です。

でも、犬がヒトと同じ感覚を持っていたら、犬は犬として生きていけないことでしょう。

犬の嗅覚においては、臭いを感じとる力がヒトの一億倍と言われています。
そんな感覚の世界を、ヒトは想像できるでしょうか。
同じ感覚を持てない以上、それは別の世界の出来事です。

世界に対する感じ方が大きく異なる犬とヒトが一緒に暮らせるのは、それぞれ特有の感覚で助け合って生きているからかも知れません。

お互いがお互いを認め合っているから、犬とヒトは一緒に暮らしていけるのでしょう。
犬は、ヒトを認めるという、大きな能力を持っていると思います。

草の味見をする犬。
一直線に歩き続ける犬。
レンガで囲んだチューリップの花壇。
チューリップの花を見たのか、見なかったのか。