チューリップの咲く公園を散歩。 |
その公園の一画に池があって、カルガモが棲んでいます。
そのカルガモは、親子のように群れていたり、「つがい」だけだったり、一羽しかいなかったり、様々です。
今朝、チューリップの花壇の脇を通って、この池の周りをリリーと歩いていたら、一羽のカルガモが池のほとりの草はらでカラスに襲われていました。
近づいて、私がカラスに「こらっ」と叫ぶと、驚いてカラスが足の力を緩めたのでしょう、そのスキにカルガモは池の中へポチャリと逃げこみました。
カルガモは怪我も無いようで、池の水面を泳いでいます。
池の柵に止まっていた件のカラスは2〜3度水面の鴨に急降下攻撃をしかけていましたが、その度にカルガモは水中に潜って逃れていました。
この池の中程に橋が架けられていて、カラスの騒ぎがおさまってからやって来た老人が、その橋の上から池にアラレみたいなものを撒き始めました。
きっと、カルガモにオヤツをやっているのでしょう。
あのカラスは、このオヤツのアラレをねらって、カルガモを襲ったのかも知れません。
以前、この公園でカラスに餌を撒いている女性を見かけたことがあります。
この老人も、カラスとカルガモの両方に餌を与えているつもりなのかも知れません。
池の水面にカルガモ宛のアラレを撒き、池のほとりの草はらにカラス宛のアラレを撒き。
草はらのアラレを食べに水から上がったカルガモを、陸のアラレはオレの物だとカラスが襲う。
もしこれが事実だとしても、老人はこんな結果になるとは思いもしないでしょう。
老人は小動物に餌をやる自身の行為で癒され、カラスとカルガモは美味しいオヤツにありつけることで癒され。
三者がのどかに癒される仕組みだったのですが、それはあくまでも現役を引退した老人のヒト側のシナリオです。
利益のあるところに、いざこざが絶えないのが生き物の世界と思って間違いないでしょう。
暢気な老人は、暢気な老人を装うことで、その事を忘れていたのです。
暢気な老人は、暢気な老人を装うことで、その事を忘れていたのです。